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警察の公共事業1999から2000年にかけて起きた警察不祥事によって警察不信に火がつき、そして、警察は信用されなくなりました。 「警察刷新会議」によって、ある程度風化させられてしまいましたが、一般市民の警察に対する不信感は健在だ。 また、取締り現場の警察官にとっては、現在でもやりにくい状況が続いているようだ。その理由はどなたにも想像がつくだろう。身内の不祥事をかばいながら、一般ドライバーに対しては「違反は違反」では、納得いく取締りでも不平・不満を感じるのは当然である。 話し変わって、民間企業では、受付や問い合わせを自動化する手法が進んでいる。機械なら給料を払わなくてすむので、格段にコストを下げることができるからだ。それから、もともと世界一の自動販売機大国であるニッポンは、さらに色々な商取引が人を介さずに購入できるようになってきた。銀行のATM、駅の券売機、航空券の受け取り・支払い、そして高速料金・・・。また、インターネットにおいては、航空券からはじまり、クレジット決済をともなう商取引も拡大している。 このように機械を介した商売は、売るほうにとっては、クレームを受けにくいというメリットが存在する。窓口販売だと、「気に入らないから変えてくれ」「汚れているから返品したい」などなど、ただでさえ機械よりコストの高い労働力が、さまざまな場面でロスを受けるのであるのに対し、機械にはクレームのしようがないのである。唯一の問題は、機械を壊されないための監視カメラが必要になることだろう。 自動化による弊害は別問題として、企業経済は確実に自動化に矛先が向いている。もちろん役所においても、国民総背番号制による人的労力の削減、ネットによる行政サービスの提供など、ITの活用は進んでいる。「土木建設」に注ぎ込まれていたカネが着実にITにシフトしているのである。これが「情報土木」といわれるゆえんである。 こうした「情報土木」の本丸がITS(高度道路交通システム)である。ITSを活用すれば、現場の警察官をわずらわせることなく取締りを執行することが可能である。そして、非現実的な速度規制はそのままに、警察の公共事業(ITS)によってさらに高度な監視された社会が現実になるのだろう。 |