以下の発言は黒木昭雄氏のサイト現場警察官への応援歌『新・警察ご意見板』へ

initial_Pが投稿した発言の控えを修復したものです。


投稿時間:00/08/26(Wed) 02:57
投稿者名:initial_P
Eメール:knm@bg.mbn.or.jp
URL :http://homepage1.nifty.com/voice_of_drivers/
タイトル:必殺のボディブロー 〜個人の信念/個人および組織の利益/掲示板の意義〜

 

┌─────────────────────────────────
│最近一部の警察官の逸脱行為によって警察全体の威信は危機的状況にある。
│しかし諸君は市民の安全を守るという崇高な責務を持つ警察官である。
│警察官であることを示して安易に公の場での発言は慎むように

綱紀粛正と併せて、内部情報の漏洩を防ぐためにこんな訓示が現場で行われ
ていることは容易に想像できます。

警察官に『思想および良心の自由(憲法第19条)』は認められていない、と
しばしば指摘されています。現場の警察官が上司(組織)に逆らうことがで
きず、結局は自己保身に帰結する)組織の利益を優先することで警察一家の
論理を逸脱した個人の信念を主張することはできないのが実情なのでしょう。

しかしながら、(組織ぐるみの不祥事が警察バッシングの火種になったとは
いえ)現場の警察官個人の痴漢や万引きなどが多発する現実は、決して組織
だけの問題として看過するわけにはいきません。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/誰でも書き込める掲示板_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/


○時事の問題を的確に伝える現場の声と多くの珠玉の発言がきらめく掲示板
○つたない表現であっても等身大で熱意のある発言を懐深く包み込むような掲示板

上記のようなことを掲示板の管理者や参加者及び閲覧者が期待するのであれ
ば、実現するには同じ志を持つ者だけの会員制としなければ実現は不可能だ
と思います。しかし会員制で成り立つのは学者や技術者の意見交換くらいで
しょう。
┌────────────────────────────────
│新しい文明が、我々の生活の中に生まれつつある。だが、至るところに盲
│目の徒がいて、それを押さえようとしている。この新しい文明は、新しい
│家族様式を招来し、人間の労働と愛と生活の新しい道をひらき、新しい経
│済と新しい政治抗争の幕を開けるが、なにものにも増して新しい意識を導
│入する。

アルビン・トフラーは著書『第三の波』で情報革命をこのように予言しまし
たが、官僚の保身はまさに"盲目の徒"の抵抗に一致します。 しかし現在、
大衆がインターネットに求めるものは、警察のわいせつ基準を
逸脱したエロ画像や、一般誌が掲載しないアングラ情報なのかもしれません。
事実多数のオンブズマンのなかには(警察を含めた)行政の問題点を鋭く指
摘したものがありますが、閲覧数は決して多いとは言えません。社会問題を
真正面から扱っても"波"はなかなか起こせないのです。
しかし行政問題の中でも警察ネタは大衆の関心が高く、条件が揃えば大きな
波を起きる可能性があります。しかし従順な日本人には"正義の警察官"の
イメージが強すぎて運営のやり方によっては"正義を批判するアングラな場
所"になってしまう可能性もあります。
黒木さんに期待が集まるひとつの理由として、宮崎学氏のようなアングライ
メージがないからではないかと思います。

┌──────────────────────────────
│玉石混合の発言の中で偏見やステレオタイプによる決めつけをせずに、
│自らで発言を消化するか無視するかの取捨選択をしながら、物事を考察
│する訓練の場所

これは活発な掲示板が、歓迎されない発言をも容認せざるを得ない現実を
ポジティブに著したものです。 もし常連さんの求めるものが
○有名人のお膝元で和気あいあいとしたコミュニティを作るための掲示板
であるなら、私は場違い甚だしい異質な邪魔者になります。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/個人の信念と組織の論理について_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

個人の信念とは他人から批判されたからといって揺らぐものであってはなら
ないものだと私は思っています。また誰からも批判されない程度のものは概
してただの正論(有識者の意見の受売りや寄せ集め)であることが多く、他
人に批判されるのが怖くてできるだけ批判されないように書いたものは見る
人が見れば信念のメッキの裏側が透けて見えます。

部長の前で「ボクは課長の意見には反対なんですよ」
課長の前で「カチョーのおっしゃる通りです!」

こんな信念なき世渡り上手が組織や社会をダメにしていきます。
〜冒頭の『警察内部での訓示』のつづき〜 "警察官受難の時代"などと言われ、
現場の警察官が境遇に不満を持つのも仕方ない面もあると思います。

しかし警察全体への不信が現場の警察官への暴言や暴行を生み、「警察もこ
のザマでアホらしくて正しいことなんかやってられん」という秩序の崩壊を
後押しし、さらに(重い軽いを問わず)確信犯が警官蔑視からの強行突破な
ども増加しつつあるように感じます。

それに対し警察は「必要があれば拳銃を抜け!」に方針を変えたように思い
ます。
つまり警察不信を背景にした犯罪の増加を拳銃に代表される警察権力で抑え
ることになる訳です。(そして'強い警察'の威厳は保たれる…)
結局は、2万人を超える警察官のうち誰一人(に等しい)が、職責に対する
プライドに基く"個人の信念"を外部に伝えようとはせずに、(自己保身に繋
がる)警察一家の論理に従って内部でグチをこぼし続けることになります。

>私服で警察官であることを告げずにケンカの仲裁や迷惑駐車の注意をした
>ことがありますか?

旧掲示板で私に意見する警官たちが決して反応しようとしなかった設問です。
警官に関わらず非番の日に職務に戻るのは苦痛です。「ある」と答える警官が
いなくて当然だと思います。しかし、もしここまで興味を持って読んで頂い
た貴方が警察官ならやってみてください。私が危機を感じていることがご理
解頂けると思います。

_/_/_/_/_/_/_/_/商業主義と信念に基く等身大の自己主張_/_/_/_/_/_/_/_/

警察官の不祥事が批判されるのは他の公務員とは比較にならない'権力'を
持たされているからであり、多くの不祥事の背景にはその権力に伴なう責任
の自覚が欠如しているようです。責任の自覚の欠如どころか'権力'を濫用し
ている場合もあります。

警察権力という'権力'を現状のままに保ちたい警察官僚が最も恐れるのは、
世論に強い影響力(という'権力')を持つマスメディアです。
メディアの功罪はさておき、ある程度の発言力を持つジャーナリストはフリ
ーであれ組織人であれ、己の'権力'を自覚すべきでしょう。

ジャーナリストを自覚するか否かに関わらず、ある程度の発言力を持ち、組
織に属しないライターが社会事象を扱うのなら、個人の信念に一貫したもの
がなければならないと思います。
ただ真実を伝えるだけではジャーナリストとはいえません。「組織が悪い」と
責任転嫁できる警察官とは根本的に違います。
強い信念に基く一貫した主義 主張が必要とされるのがジャーナリストだと思います。

また支持されるファンを持ち、場合によってはカネを払って出版物を買って
くれる読者や出版社があるなら、書く内容が読者に与える影響に対しての責
任を自覚する必要があるのではないでしょうか。
'書く技術'以上に一貫した信念を持って真実を伝える熱意を必要とされる
のがジャーナリストなのではないかと思います。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/最後に_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

この発言に第三者を不快にさせようという気持ちはありません。

 

このファイルはinitial_Pの投稿控えを変更することなくHTML形式に書き換えたものです。


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- 裏ガネの構造:組織と個人 - 今井亮一 00/07/25(Tue) 23:53 No.93