平成14年4月21日 原告作成
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平成13年(ワ)第15800号 損害賠償請求事件
被告今井陳述書(2)
平成14年3月18日
東京地方裁判所民事第18部ろB係御中
被告本人 今井亮一
「被告らによる各名誉毅損部分を含む各発言の経緯を示す書類2(甲第39号証の2)」(以下「書類2」という)について、以下のとおり述べます。
原告野村が「書類2」で、「名誉毅損部分」であるとして示しているのは、旧BBS別館における被告今井投稿から抜き出したものです。抜き出した元の被告今井投稿は、次のとおりです。
この投稿は、被告今井陳述書(1)で綾々述べたような、原告野村の投稿の数々(それは、もっぱら被告今井に対する、事実に反した誹謗中傷)について、被告今井の感想1印象・評価の類を述べ、かつ、いったいどう対処していけば良いのか、被告今井の考えを述べたものです。「書類1」で「名誉
毅損部分」が含まれるとされた、
【提案!投稿者:今井亮一投稿日:9月7日(木)16時48分24秒】
との投稿と同じ性質のものです。
原告野村による誹謗中傷の投稿は、被告今井陳述書(1)で述べたとおり、2000年7月末から(同年4月にも)、まず黒木BBSで行なわれました。
被告今井は、それ以前から黒木BBSにはときどき投稿しており、原告野村の事実に反する誹謗中傷に対し、反論したり、根拠を問うたりすることになりました。
しかし、原告野村が、反論には正面から応じず、問いからは逃げ、そのかわりに被告今井発言を捏造したり、「東芝事件特設掲示板」を被告今井が「設け」て「運営」していたなどと驚くべきことを言い出したりするようになってから、被告今井はあまり返信の投稿をしなくなりました。そして、原告野村の相手ばもうしない(このツリーはもう伸ばさない)と述べて、黒木BBSから去ることにしました。これも被告今井陳述書(1)で遠ぺたとおりです。
その後、原告野村が、自身のホームページの掲示板で、あるいは被告今井に関わりのないホームページの掲示板で、誹諦中傷を続けていたなら、被告今井は原告野村に関わらなかったでしょう。
ところが、原告野村は、間もなく黒木BBSが休止(閉鎖)するや、「月刊交通違反ontheweb」の旧BBS別館へ黒木BBSにおけると同様の投稿をし始めたのです。
「月刊交通違反 on the web」は、被告今井が編集長役であるミニコミ紙「月刊交通違反」の、ウェブ版です。旧BBS別館は、1999年2月から設けられており、以来ずっと被告今井は、多くの投稿者とのやり取りを重ねていました。被告今井の``インターネット上の本拠地"ともいえるようなホームページであり8BSだったわけです。
そのようなBBSへ、黒木BBSであれほど常軌を逸すると思える誹諦中傷をしてきた原告野村が、乗り込んできたのです。
そして、被告今井は、旧BBS別館について、「死ね死ね死ね」をただ連続させるような、いわゆるアラシの投稿、および一般人のプライバシーを暴露するような投稿以外は、削除しない方針でした。
それは、言論の自由を大事にしようとの考えからでした。
もちろん、「こんなのが言論といえるか?」というものもあるわけです。しかし、どこまでが言論か線を引くことは困難です。そうである以上、「こんなのが?」という投稿も削除しない方針でいこうと、被告今井は考えていました。被告小谷洋之にもその旨伝えていました。
削除やアクセス禁止といった強権的措置はとらない……。黒木BBSでのときのように被告今井が去るわけにもいかない……。かといって、ただ放置しておいてよいものか……。そこで、いったいどう対処していけば良いのかと悩み、上掲の投稿を被告今井はしました。
上掲の投稿で、被告今井は、「Initial_Pさんの発言(私を貶める発言)というのは事実無根ではないのですね」と書いています。この点、誤解を招くおそれがあるかと思いますので、少し付言しておきます。
被告今井陳述書(1)で詳述したように、原告野村は、たとえば、被告今井は「東芝事件特設掲示板」を「設け」て「運営」していたと事実無根のことを述べ、それをもとに被告今井を誹謗中傷しました。ただ、『月刊交通違反
on the web」に、その掲示板のリンクがつけられていた事実はありました。
原告野村がそのように、事柄の周辺にある事実を拾っていることを、被告今井は「事実無根ではないのですね」と表現したものです。
しかし、それは、ある見解や事実認定が事実に根ざしているということではなく、事柄の周辺にある事実を拾っているにすぎません。たとえば、何某は刺殺事件の犯人であると事実無根の決めつけ(誹謗中傷)をするに当たり、何某の自宅台所に包丁がある事実を拾うようなものです。そのことを、上掲の投稿で被告今井は、「事実無根ではないのですね」と表現したのです。
被告今井が「東芝事件特設掲示板」を「設け」て「運営」していたという原告野村の決めつけ自体は、これはもう、まったくの事実無根というほかありません。
にもかかわらず、原告野村は、
〉それで、私、アッキーさんのことはよく知らないんですが、〜
当時の今井氏のHPには、東芝事件特設掲示板を設けていながら、「よく知らない」とは…
神奈川県警前本部長深山氏も真っ青の開き直りには、開いた口が塞がりません。
■そしてトドメには(2000年8月黒木氏の掲示板)=
(アッキー君の特設掲示板をご白身で運営していながら)
「アッキー君のことはよく知らない」
と、2度にわたって、きっぱり断言するわけです。
その他の原告野村の誹謗中傷も、強い断言調が目立ちました。また、原告野村がときに根拠として示したものは、よく調べればまったく根拠になっていないことが明らかになるのですが、よく調べなけれぱ、なんとなく根拠があるように思えてしまいます。「ギャラリーに対するアピールを最重要視」していると言うだけのことはあります。
それで、被告今井は、「あれ?私って、じつは『東芝事件特設掲示板』を『設け』て『運営』していたのか?忘れているだけなのか?」「私って、そんなにひどいヤツだったのか?」と、一瞬思ってしまうこともありました。そのことを「魔宮に落ち込みそうな感じになったことがあると述べたわけです。
「名誉毀損部分」とされる部分が含まれた、上掲の、
【みなさんへお願い投稿者:今井亮一投稿日:9月14目(木)09時39分12秒】
との投稿、すなわち、被告今井の感想・印象・評価の類、およぴ提案を述べた投稿は、黒木BBSにおける、そして2000年8月28日以降の1日BBS別館における、原告野村の数々の投稿ないし振る舞いに接してのものです。ゆえに、同年9月6日および9月10日の投稿に言及していますし、黒木BBSでのことにも言及しています。
ところが、原告野村は「書類2」において、「被告今井が当該名誉段損部分を含む発言に至った経緯を示す」として、いったいなにゆえにか、旧BBS別館における、【RE:法の下の平等? 投稿者:KONNO 投稿日:9月12日(火)22時07分17秒】
からの投稿、つまり9月12日夜からの投稿のみを拾い出して示しているのです。
原告野村は、「名誉段損部分」が含まれていたとする、
【みなさんへお願い 投稿者:今井亮一 投稿日:9月14日(木)09時39分12秒】
のあとの(翌15日の)被告今井投稿までをも「経緯」であるとして示しており、これはミスかとも思えますが、いずれにしても、なにゆえにか原告野村は、旧BBS別館における約1日半の投稿(「経緯」に含まれ得ない翌15日の投稿も含めるなら2日と約4時間の投稿)のみを拾って、「名誉毀損部分を含む発言に至った経緯を示す」としているのです。
いったいなぜこのようなことを原告野村はするのか、不可解というほかありません。
原告野村は、2000年8月28日に旧BBS別館に登場してから、「書類1」で「名誉毅損部分」が含まれるとする被告今井投稿、すなわち、
【提案! 投稿者:今井亮一 投稿日:9月7日(木)16時48分24秒】
との投稿までに、旧BBS別館に10本の投稿をしていました。以下の10本です。
【シバレースさんのご要望にお答えして 投稿者:lnitia1_P 投稿日:8月28日(月)O1時32分26秒】
【『現場警察官への応援歌』掲示板の閉鎖について投稿者:lnitiaI_P 投稿目:8月30日(水)21時29分O1秒】
【MONAさんへ 投稿者=lnitial_P 投稿日:8月31日(木)02時16分41秒】
【今井亮一さんへ 投稿者:lnitial_P 投稿日:9月3日(日)03時10分57秒】
【平野さんとシバレースさんへ 投稿看:Initial_P 投稿日:9月3日(日)03時11分40秒】
【松本サリン事件について 投稿者:Initial_P 投稿日:9月6日(水)06時16分28秒】
【関係者各位 投稿者:lnitia1_P 投稿日:9月6日(水)06時19分22秒】
【そして反論 投稿者:Initial_P 投稿日:9月6日(水)06時20分26秒】
【他の議論も一段落し、Initial_Pへの批判も出尽くしたようなので 投稿者:Initial_P 投稿日:9月6日(水)06時21分25秒】
【KONNOさんとES250さんへ 投稿者:Initial_P 投稿日:9月6日(水)12時48分51秒】
その後、原告野村は、
【みなさんへお願い 投稿者:今井亮一 投稿日:9月14日(木)09時39分12秒】
との被告今井投稿までに、12本の投稿をしました。
【WEBの可能性と掲示板のマナー 投稿者:Initial_P 投稿日:9月8日(金)15時20分11秒】
【(権力)批判をする者の責任について 投稿者:Initial_P 投稿日:9月8日(金)15時21分17秒】
【RE:WEBの可能性と掲示板のマナー 投稿者:今井亮一 投稿目:9月9日(土)04時21分53秒】
【RE.>Initial_Pさん、お見事! 投稿者:Initial_P 投稿日:9月9日(土)19時25分20秒】
【ちょっとだけ寄り道 投稿者:Initial_P 投稿日:9月10日(日)08時01分32秒】
【メンツ/信念、保身/責任…etc.. 投稿者:Initial_P 投稿日:9月10日(日)22時11分12秒】
【反論にもルールあり 投稿者:Initial_P 投稿目:9月12日(火)17時39分19秒】
【掲示板の流れに合わせて 投稿者:Initial_P 投稿日:9月12日(火)17時40分28秒】
【RE〉シンプルな3つの点、どうします? 投稿者:Initial_P 投稿日:9月12日(火)17時42分11秒】
【KONNOさんへ 投稿看:Initial_P 投稿日:9月13日(水)00時26分33秒】
【批判のための批判? 投稿者:Initial_P 投稿日:9月13日(水)03時52分59秒】
【KONNOさんへ 投稿者:Initial_P 投稿日:9月14日(木Σ03時22分08秒】
原告野村が「書類2」で「経緯」として示した中には、なにゆえにか、原告野村の投稿は下の3本しか含まれていませんが、しかし乙5号証にあるように、2000年8月28日に原告野村が旧BBS別館に登場してからの原告野村投稿は、約17日間で22本になるのです。そしてその後も、膨大な本数およぴ文字数の投稿を原告野村はし続けています。
原告野村が被告今井投稿により名誉を段損されたとしても、原告野村には十分に反論の機会があり、かつ、原告野村は多数の投稿を為していたのです。反論の自由を、存分に享受していたのです。
こうした中で、もしも被害を受けた者がいるとすれば、それは、事実に反すること、また根拠不明のことで誹諦中傷され、反論しても根拠を問うても「シランプリ」されてさらなる誹諦中傷を、それも自分の“インターネット上の本拠地"ともいえる場所で執拗にされ続けていた被告今井のほうではないかと思う次第です。
上記22本の投稿の中から、ここでは1点についてだけ述べておきます。
原告野村は、黒木BBSで2000年8月9日、
【投稿時間:00/08/09(Wed)06:10 投稿者名:Initial_P Eメール:knm@bg.mbn.or.jp
URL:http://homepage1.nifty.oom/voice_of_drivers/
タイトル:体重を乗せて右ストレート〜本来の目的(犬義名分)と`効果'の乖離〜】
との投稿(乙4号証の7)で、次のように述べて被告今井および連載中の作品の名誉を毅損しました。
ビッグコミックスピリッツ連載中の『被告人、前へ』は、マンガの原作という今井氏の長年の夢と、交通違反で培
ったキャリアの集大成なあではないかと思います。
そのマンガのイントロダクションとして'自動速度取締器の誤測定"という現在では皆無に等しい事例を持ちだして、警察の悪い面だけを露骨に強調し、悪質なドライバーが応用できる知識を与えようとしている事実は
>自浄はムリだ。せめて外部から風を吹かせてくれ」
>と筈しんでいるだろう警察官たち〜
というご発言との矛盾を指摘するには十分な材料だと思います。
これに対し.被告今井は、
【投稿時間:00/08/16(Wed)18:01 投稿者名=今井亮一
URL:http://www.geocities.co.jp/MotorCity/1103/
タイトル:運転者と警察官の関係】
との投稿(被告今井陳述書中に掲げた)で、「現在では皆無に等しい」について、こう反論し、根拠を同いました。
なぬっ!?」私が得ている情撮では、自速機の誤測定はあるよう……てゆ一か、「現在では皆無に等し」くなったと…
言える要素はそれこそ皆無です。
Initial_P(もと野村一也)さんは、いったいナニを根拠に、「現在では皆無に等しい」と言うんですか?「現在では皆無に等しい」と言うからには、『過去にはわりとあった」という認識のようですが、それはナニを根拠にしてるんですか?
根拠のない(私としては事実に反してると思う)ことをもとに、「警察の悪い面だけを露骨に強調」なんて妙なこと言われても困りますよ。
このことは、原告野村が根拠のないことを理由に被告今井を誹謗中傷しているかどうかについて、はっきりわかりやすく明らかにできることと思えたので、その後も被告今井は再三にわたって問いました。しかし、原告野村は答えませんでした。
そして、原告野村は、同年9月12日になってようやく、旧B8S別館における、
【RE〉シンプルな3つの点、どうします?投稿者:1nitial_P 投稿日:9月12日(火)17時42分11秒】
との投稿で、「答え」るとして、1問いに応じました。
ところが、それは、自動速度取締機の誤測定が「現在では皆無に等しい」ことの根拠では、まったくありませんでした。自身の元の衝撃的な発言をそのまま示すことさえしませんでした。原告野村が「答え」と称するものは、次のようなものだったのです。
お約束適りひとつづつ答えていきます。
>オービス」の誤灘定なんて最近は皆無なのに、そんなのをマンガ(スピリッツ
>の『交通被告人 前へ!』のネタにして、警察への反感をことさらにあおっ
>てる、ってことでしたっけ。
お答えします
衝撃証言!オービスのプラス誤差は「2万回に一回」をご確認ください
この中で今井さんは、統計の理論では2万回に1回くらいプラス誤差が出る、 ことを問題とされているようですね。
1日に2万数千台とおる道路で測定されるクルマの『2万台に一台」が誤測定される、いうことはそのオービスで検挙される速度違反者「2万台に一台」に誤測定があるということになります。
通過する2万台に一台が誤測定で検挙されるということではありません。
※プラス5q/bの誤測定も誤測定です。
>97年11月23日午後2時頃、山口県内の中国自動車道(制限80キロ)
>上り490.8キロポスト付近のオービスVが、福岡県在住の男性のクルマ
>(セルシオ)を134キロと誤測定&撮影したというもの。
このケースを持ち出して『衝撃証言!オービスのプラス誤差は「2万回に1回」』と題することが、オービスVが毎日のように無実の速度違反者を程造しているかのような印象を読者に与える意図が今井さんにあると評価されても仕方がないのではないでしょうか?
一般的にオービスが時速25〜30q/h程度までの速度超過は測定しない
:といわれていることを念頭におけぱ、「時速2Oq/h位の超過はしたかもしれないが、時速30q/hもの超過はしていない」(事実はともかく)こんな主張をするドライバーはたくさんいるのでしょう。
いずれにしろ福岡県在住の男性のクルマ(セルシオ)のドライバーが何キロオーバーで走行したと主張しているのかを言及しなければ、記事としての客観性を欠いているといわざるを得ません。
つまりオービスVが無実の罪を作っているのか、それとも時速30q/hの赤キップになるか青キップで済むかのポーダーラインで争っているのかをハッキリさせなけれぱ、元々不信感の根強い交通取締りに対するドライバーの反感をアオっているだけだと私に評価されても仕方がないのでは?
おそらく、今井さんが単行本を読んだ人々よりはるかに多くの読者の目に触れるはずの、『交通被告人 前へ!!』では、全くの無実の若者が自動速度取締器(え一びす)に大幅な誤測定をされたというストーリーになっていますが、もし今井さんが「ドライバーの警察への反感をアオっている」とする私の批判に反論するなら、せめてHシステムの誤測定による大幅な遠度超過により検挙され無実の罪を着せられたドライバーの裁判例や相談事例を挙げるべきなのではないかと思います。
警察が予算消化のために次々と新しい自動速度取締器を開発し設置している現実のなかで、旧型無人カメラでの5年以上も前のケースを持ち出したとしても説得力はありません。“せめてHシステム"とした理由はそこにあります。
自動逮度取締機の誤測定が「現在では皆無に等しい」ことを理由に、被告今井および当該作品の名誉を毅損しておきながら、再三にわたって根拠を問われたのち、原告野村が「答え」るとして示したものは、根拠などではまったくないのです。被告今井は心底あきれました。
そして何より、原告野村がそのようなものを示して「お約東通り」「答え」たつもりになっているらしいことに、強い驚きを感じました。