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責任転嫁システム

法規の種別をおさらいしよう。

法律
ほとんどの法律は各省庁が発案し、
非公開の閣議を経て、内閣法成案となり
そして国会で審議のうえ決定する

政令、省令
各省庁が発案し、閣議で決定する。

規則
各省庁が発案し、各省庁で決定する。

このように、一般的に「法律」で通用する“お上のルール”には、階級がある。そして、多くの人たちが「国会で決まる」と思っている“お上のルール”のうち、実際に国会で決まっているのは法律だけである。

次に、左図のウラ側の現実にあるSHIFTに着目しよう。
SHIFTは責任転嫁のシンボルである。
まずSHIFT1は、お上(お役人)が○×委員会に諮問することで、「第三者の意見を聞いた(自分たちだけで決めたのではない)」という実績づくりだ。しかし、○×委員会の委員を決定するのはお役人であり、多くの場合、「お抱え学者」がこの委員となる。
SHIFT2は「役所が決めたのではなく、閣僚が決めた」という責任転嫁である。そしてSHIFT3は「役所案ではなく、政府案」とするための責任転嫁だ。

ケース・タディ
・諮問機関(○×委員会)の審議を経て・・・
・国土交通大臣は○×委員会の審議を受けて・・・
・○×審議会諮問機関の答申を経て・・・
・国土交通大臣の諮問機関である道路審議会は・・・
交通局長の私的諮問機関である違法駐車問題検討懇談会が検討を重ねてきた

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