[1167] 『月刊交通違反』の官僚化(?)
投稿者名: Initial_P (ホームページ)
投稿日時: 2001年6月5日 15時53分
私が書いても書き込み常連さんは読まないと思い、No.1080ではリンクだけにしましたが、 やはり抜粋します。その後に3ステップで書いてみました。
┏━━PREDIDENT2001年4.16号カレル・ヴァン・ウォルフレン氏のコラムより抜粋━━┓ それまでは、日本の言論で意味を持っていたのは、「責任(レスポンシビリティー)」の 概念だけだった。そして「アカウンタビリティー」は、同じ「責任」という語を使って 「説明責任」と訳出された。しかし、「責任」が個人の資質をいう概念であるのに対し、 「アカウンタビリティー」は個人についていうものではない。やらねばならないと判断 したことを精いっぱいやる人は、責任感があるとみなすことができる。つまり、責任は モラルの問題である。それに対しアカウンタビリティーは、システム、仕組み、組織な どに関わる概念で、とりわけ政治システムについていわれることだ。人間そのものの質 ではなく、人間が活動する場を構成する「関係のあり方」に関わる概念なのである。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ http://www.president.co.jp/pre/010416/scrmbl01.html
【STEP1】 公安委員会の問題点を一言でいうと責任の所在をあいまいにしていることだとNo.1119に 書きましたが、「責任の所在をあいまいにする方法」には次のふたつがあります。 (1)責任転嫁等で責任をあいまいにする(レスポンシビィティがない)
政治家:「秘書が勝手にやったこと」が代表的な例です。 (2)システム自体で責任をあいまいにする(アカウンタビィティがない) 警察官:「公安委員会が決めたこと」
【STEP2】次に(2)で掲げた警察官の例をもう少し展開します。 ┏━━━━━━━━ケース・スタディ━━━━━━━━━━━┓ 警察官「はい免許証」 違反者「取締りに納得ができません」 警察官「違反は違反だ」 違反者「でも指定速度が低すぎます」 警察官「交通規制は東京都公安委員会が決めたんだ。 文句があるなら公安委員会にいいなさい」 違反者「…」 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 実際には警察が決めているのですが、システムのなかに公安委員会を置くことで警察官の 言い訳には理由ができることになるのです。 このケースで明らになるのは、交通規制及び取締りのシステムにアカウンタビィティが 欠如しているということです。(もちろん公安委員会が機能していない事実が必要です)
【STEP3】 管理人Kさんの影響力に今井さんが言及した以上、Kさんは「裏の管理人」でいられなく なります。もしKさんがこのまま「裏の管理人」に徹するとしたら、それは次のどちらか が該当します。 1.今井さんのKさんへの責任転嫁 2.Kさんのレスポンシビィティの欠如 3.『月刊交通違反』のアカウンタビィティの欠如
【備 考】 最初に引用したコラムを書いたカレル・ヴァン・ウォルフレン氏の書いた本 「THE
ENIGMA OF THE
POWER」(邦題「日本/権力構造の謎」)は全世界でベストセ ラーになったそうですが、日本の官僚と体勢側の人々はこの本に対して執拗なバッシング を行いました。 たったの3ステップでご理解頂けないかもしれませんが、レスポンシビィティとアカウン タビリティの概念が浸透したら、これまでの「お役人根性」では通用しなくなります。も ちろん警察も同じです。つまり「納得できる交通取締り」に近づくことができることにな るのです。 |
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