釧路空港駐車場はなぜタダじゃないの?

 釧路空港の駐車料金は一泊1000円から700円に値下げされたが、安くなったと喜んでいいんだろうか?

 釧路に近い帯広空港、中標津空港、女満別空港は駐車料金は無料である。札幌中心部から車で15分の丘珠空港でさえ無料だ。函館空港は有料ではあるが湯の川温泉から車で5分以内、五稜郭まで車で15分の距離と立地を考えれば、駐車上がタダでないのは仕方ない気もする。

 釧路空港は釧路湿原の原野の一角にあり、市街部からバスだと約45分かかる。立地条件のうえで駐車場が有料なのを利用者に納得させる材料はない。

 私が駐車場管理人にその理由を尋ねたときに管理に費用がかかると言われたが、釧路以外の駐車場で管理不十分のためにトラブルが頻発している、という話しは聞いたことはない。また釧路は積雪も少ないので除雪費も他の空港より少なくて済む筈である。

 釧路空港駐車場が帯広空港、中標津空港、女満別空港と異なる点として、駐車場の管理をは運輸省の天下り機関である財団法人空港環境整協会が行っていることにある。釧路だけがタダにならない原因はそこにあるのではないだろうか?

 財団法人空港環境整協会は昭和47年12月に設立され、航空環境に関する調査研究が主な事業内容となっている。

 ところで財団法人空港環境整協会といえば、1997年の関西空港汚職事件が思い出される。簡単に事件の概要を思いだそう。

関西空港汚職事件

 関西空港の清掃業者選定などに便宜を図ってもらうため、石油卸商泉井純一)から元運輸省事務次官で関西空港株式会社の当時の社長服部経治が接待や金の延べ板や絵画などののワイロを受け取ったとされた事件。
 この事件は老人福祉施設をめぐる汚職事件で厚生省事務次官の岡光序治厚生省前事務次官が起訴された直後の事件であり、また服部経治は岡光序治と同じく官僚のトップである次官経験者である。庶民感覚とはかけ離れた高級官僚の相次ぐ犯罪に大きな批判が起こった。
  その服部経治が逮捕されたのは、財団法人空港環境整協会の会長の職にあるときだ。

 

服部経治の経歴

 服部経治は1955年に運輸省入省。地域交通局長、官房長などを経て八七年に運輸事務次官に就任し『運輸省の天皇』とまでいわれた。1989年に退官し、1991年6月から関空会社社長、同社相談役を経て財団法人空港環境整協会の会長となった。

 

 全ての天下り企業が不正を常に行っているのではないであろうが、天下った役人の給料が役人時代より高かったり、役人としてのや退職金を受け取った後に、天下り先で役人時代を上回る高額な退職金を受け取っていることは強く批判されている。

不条理な天下り役人の退職金が釧路空港が無料にならない理由の最も大きな原因なのではないだろうか?

釧路市民が納得のいく説明ができないのなら、私の考えることは決して的外れではないに違いない。